足し算・引き算が楽しくなる英語絵本『Pete the Cat's Got Class』和訳・フレーズ解説

足し算・引き算が楽しくなる英語絵本『Pete the Cat’s Got Class』和訳・フレーズ解説

「算数の宿題、やりたくない!」とランドセルを放り投げた瞬間、「じゃあどうする?」と困ってしまった経験、私たちにもあります。教えようとすると「わかってる!」と反発されたり、かと言って放っておくと先へ進めなかったり。そんな算数との向き合い方のヒントを、クールなねこのピートが見せてくれる絵本が『Pete the Cat’s Got Class』です。

算数が得意なピートは、苦手意識を持つ友だちのトムのために、一緒に持っていたレースカーを使って問題を解き始めます。「嫌いじゃないよ、まだ好きになったことがないだけさ」というピートの言葉が、子どもにも親にも静かに刺さります。ここでは、『Pete the Cat’s Got Class』のあらすじのほか、英語学習のポイント、読み聞かせ動画などを掲載しています。

『Pete the Cat’s Got Class』の基本情報

 

タイトルPete the Cat’s Got Class
著者・イラストJames Dean
出版社HarperFestival
対象年齢4〜8歳頃(目安)
付属品フラッシュカード20枚・ポスター・シール

あらすじ

算数が大好きなねこのピートは、授業中に引き算の答えを間違えてしまった友だちのトムをこっそり心配します。恐竜の名前は全部言えるくらい頭が良いのに、算数だけはどうも苦手なトム。そこでピートは、帰りのバスの中で「一緒に宿題をやろう」と提案します。

トムの家に着いてブロックで教えようとしたところ「つまらない」と言われてしまいますが、ピートはめげません。誕生日にもらったというトムのレースカーに目をつけ、「赤い車5台と黄色の車5台、道の上には全部で何台?」と問題を出し直します。これが大当たり。身近なおもちゃが算数のツールに変わった途端、トムはみるみる正解を重ねていきます。翌日、同じ問題を間違えた二人は先生に疑われてしまいますが、レースカーを学校に持参して実力を証明。最後は先生も「みんなピートから学べることがあるね」と認めます。

英語学習のポイント

日常で使える表現1:You don’t hate ~, you just don’t love it yet

「嫌いなんじゃなくて、まだ好きになってないだけ」という意味の表現です。算数に限らず、食べ物の好き嫌いや習い事の場面でも使える、子どもへの声かけに役立つフレーズです。

  • You don’t hate ~, you just don’t love it yet
    • 〜が嫌いなんじゃない、まだ好きになってないだけだよ
    • You don’t hate vegetables, you just don’t love them yet.(野菜が嫌いなんじゃない、まだ好きになってないだけだよ。)
    • You don’t hate swimming, you just don’t love it yet.(水泳が嫌いなんじゃない、まだ好きになってないだけだよ。)

日常で使える表現2:Let me know if you need my help

「手伝いが必要なら言ってね」という表現です。相手に押しつけず、でも寄り添う姿勢を示せる一言で、子ども同士でも、親から子どもへでも使いやすいフレーズです。

  • Let me know if you need my help
    • 手伝いが必要なら言ってね
    • Let me know if you need my help with your homework.(宿題で困ったら言ってね。)
    • Let me know if you need my help getting dressed.(着替えるときに手伝いが必要なら言ってね。)

日常で使える表現3:I can’t believe it

「信じられない!」という驚きを表す定番フレーズです。ポジティブな驚き(「こんなにできるなんて!」)のときにも使え、子どもが何かできたときに大げさに褒める一言としても重宝します。

  • I can’t believe it
    • 信じられない!
    • I can’t believe you finished so fast!(こんなに早く終わらせたなんて信じられない!)
    • I can’t believe how good you are at this.(こんなに上手だなんて信じられないよ。)

読み聞かせ動画

日本語訳(全文)

“It’s math time,” says Pete’s teacher, Mr. G.
「算数の時間だよ」とピートの先生、G先生が言います。
Pete the Cat loves math.
ねこのピートは算数が大好きです。
He loves how the numbers work together.
彼は数字が組み合わさる仕組みが大好きなのです。
“If I had three red blocks and four yellow blocks together, how many blocks would we have in all?” says Mr. G.
「もし赤いブロックを3個と黄色いブロックを4個合わせたら、全部でいくつになるかな?」とG先生。
Pete raises his hand.
ピートが手を挙げます。
“Seven blocks,” says Pete.
「7個です」とピート。
“3 + 4 = 7. Very good, Pete,” says Mr. G.
「3 + 4 = 7。とても素晴らしい、ピート」とG先生。
Mr. G asks the class a subtraction question:
G先生はクラスのみんなに引き算の問題を出します。
“If I take two blocks away from seven blocks, how many blocks will be left?”
「もし7個のブロックから2個取り除いたら、何個残るかな?」
Pete raises his hand, but the teacher calls on Tom.
ピートは手を挙げましたが、先生はトムを指しました。
“Nine,” says Tom.
「9個」とトム。
Pete feels bad for Tom.
ピートはトムを気の毒に思います。
Tom is super smart.
トムはすごく頭がいいのです。
He can name all the dinosaurs.
彼は恐竜の名前を全部言えます。
He just has trouble with math.
ただ、算数が苦手なだけなのです。
Pete has an idea.
ピートにいい考えが浮かびました。
He will help Tom become awesome at math.
トムが算数を得意になれるよう手伝おうと決めました。
Helping is cool.
助け合いってかっこいいよね。
On the bus home from school, Pete sits next to Tom.
学校から帰るバスの中で、ピートはトムの隣に座りました。
“Do you want to come over to play?” Tom asks.
「うちに遊びに来ない?」とトムが誘います。
“I got some cool new race cars for my birthday.”
「誕生日にかっこいい新しいレースカーをもらったんだ」
“Awesome,” says Pete.
「いいね!」とピート。
“We can do our math homework and then we can race the cars.”
「算数の宿題をやってから、車で競争しようよ」
“I hate math,” says Tom.
「算数なんて嫌いだ」とトム。
“You don’t hate math,” Pete tells Tom.
「嫌いじゃないよ」とピートは言いました。
“You just don’t love it yet.”
「まだ好きになったことがないだけさ」
Pete sets up some blocks.
ピートはブロックを並べます。
“If I add five blue blocks and three orange blocks together, how many blocks will I have in all?”
「青いブロック5個とオレンジのブロック3個を合わせたら、全部でいくつになるかな?」
“This is boring,” says Tom.
「つまらないよ」とトム。
“Can we play with my race cars?”
「僕のレースカーで遊ぼうよ」
This gives Pete a great idea.
それでピートに名案が浮かびました。
“Sure, we can,” he says.
「もちろん、そうしよう!」とピートは言います。
Pete lines up some race cars.
ピートはレースカーを並べます。
“If five red cars are going to the racetrack and five yellow cars are going to the car wash, how many cars are on the road?” he asks.
「赤い車5台がレース場に向かっていて、黄色い車5台が洗車場に向かっている。今、道の上には車は何台あるかな?」と聞きます。
“Easy,” says Tom.
「簡単だよ」とトム。
“10 cars, like a traffic jam.”
「10台。まるで渋滞だね」
“Now, what if two of the cars stayed home?” Pete says.
「じゃあ、そのうちの2台がお留守番をしていたらどうかな?」とピート。
“How many cars would be left?”
「車は何台残るかな?」
“Eight,” says Tom, studying the lineup.
並んでいる車を見てトムが言います。「8台だね」
“Eight cars, Right!” says Pete.
「8台、正解!」とピート。
“See? I told you that math is awesome!”
「ほらね?だから算数は最高だって言っただろ!」
Pete quizzes Tom on one math problem after the next.
ピートは次々と算数の問題をトムに出します。
“Four cars minus one.”
「車が4台引く1台は?」
“Three,” says Tom.
「3台」とトム。
“Eight cars plus seven,” says Pete.
「車が8台足す7台は?」とピート。
“15,” says Tom.
「15台」とトム。
“I can’t believe it. I’m doing math – and I’m loving it.”
「信じられない。僕が算数を解いてる。しかも楽しいなんて!」
Pete and Tom do their homework.
ピートとトムは宿題を片付けます。
“Let me know if you need my help,” says Pete.
「手伝いが必要なら言ってね」とピート。
“Thanks,” says Tom.
「ありがとう」とトム。
“But I know what I’m doing now.”
「でも、もうやり方はわかったよ」
The next day, Pete hands in his math homework.
次の日、ピートは算数の宿題を提出しました。
Tom does, too.
トムも提出しました。
After lunch, the teacher passes back their assignment.
昼食後、先生が採点済みの宿題を返しました。
Pete and Tom each got one wrong.
ピートとトムは、それぞれ1問ずつ間違えていました。
“I’d like to see you two after class,” Mr. G says.
「二人とも、授業のあとに残るように」とG先生。
“You both know not to copy someone else’s homework,” says Mr. G.
「どちらか片方の宿題を写してはいけないことはわかっているね」とG先生は言います。
“We didn’t copy,” says Pete.
「写してなんていません」とピート。
“You both got the exact same answer wrong,” Mr. G tells them.
「二人とも、全く同じ場所で同じ間違いをしている」とG先生は言います。
“How can we prove that we got the answers on our own?” says Tom.
「どうすれば自力で解いたって証明できるかな?」とトム。
“I know!” Pete tells him.
「わかった!」とピートが言います。
“Bring your race cars to school tomorrow.”
「明日、レースカーを学校に持ってきて」
“Why?” Tom asks.
「どうして?」とトムが聞きます。
“You’ll see,” says Pete with a smile.
「行けばわかるさ」とピートはにっこり笑います。
The next day, Pete and Tom get to school early.
次の日、ピートとトムは早めに登校しました。
“What are all the race cars for?” asks Mr. G.
「そのレースカーたちは何のために?」とG先生が尋ねます。
“To show you how Tom got to be so good at math,” says Pete.
「トムがどうやって算数を得意になったかを見せるためです」とピート。
“Give Tom a math problem,” Pete says.
「トムに算数の問題を出してください」とピートが言います。
“Any math problem. I’ll get it right,” says Tom.
「どんな問題でもいいです。僕、正解してみせますから」とトム。
“Without Pete’s help.”
「ピートの助けなしでね」
Mr. G gives Tom one math problem after the other.
G先生はトムに次々と算数の問題を出しました。
And Tom uses the race cars to get all the answers right.
するとトムはレースカーを使って、すべての問題を正解しました。
“Wow,” says Mr. G.
「わあ」とG先生。
“I am impressed.”
「感心したよ」
“Pete helped me by making math fun,” Tom says.
「ピートが算数を楽しくしてくれたおかげです」とトム。
“I think there’s something we can all learn from Pete,” Mr. G says.
「みんな、ピートから学べることがあるね」とG先生。
“Take it from Pete. Math is neat!”
「ピートが言う通り。算数って最高!」

まとめ

「算数の問題をレースカーで解く」という発想、大人からするとシンプルなことなのですが、子どもにとってはこの「自分の好きなものが勉強の道具になる」感覚がとても大切だったりしますよね。おうちにあるミニカーでも、積み木でも、おやつのお菓子でも、実は何でも代わりになります。この絵本を読んだあと、「今日の宿題、〇〇を使ってやってみようか」と声をかけてみると、机の前での空気がちょっと変わるかもしれません。



 

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