お気に入りのシャツについている、4つのかっこいいボタン。
ねこのピートは、そのボタンが大好きで歌を歌っています。
ところが、ボタンがひとつ「POP!」とはじけて転がっていきました。
3つ、2つ、1つ……。大好きなボタンが減っていっても、ピートはやっぱり泣きません。
『Pete the Cat and His Four Groovy Buttons』は、ねこのピートらしい前向きさと、数の英語を一緒に楽しめる絵本です。
同じ流れが繰り返されるので、英語絵本に慣れていない子でも次の展開を予想しやすいのが特徴。歌いながら、自然に「4-1=3」のような引き算にも触れられます。
読み聞かせと英語の数遊びを一緒に楽しみたいときに、ぴったりの1冊です。
絵本の基本情報
| タイトル | Pete the Cat and His Four Groovy Buttons |
|---|---|
| シリーズ | Pete the Cat |
| 主人公 | ねこのピート |
| 楽しめる英語 | 数、引き算、繰り返し表現、質問と答え |
| おすすめ | 英語絵本初心者、数字が好きな子、歌や掛け合いを楽しみたい子 |
『Four Groovy Buttons』はどんなお話?
ピートは、4つの大きくてカラフルなボタンがついたお気に入りのシャツを着ています。
うれしくて、ボタンの歌を歌いながら歩いていると……。
突然、ボタンがひとつはじけ飛んでしまいました。
残ったボタンは3つ。
でも、ピートは泣きません。そのまま歌い続けます。
さらにもうひとつ、またひとつとボタンが減り、とうとうシャツのボタンは全部なくなってしまいます。
それでも最後には、思わず笑ってしまう「もうひとつのボタン」を発見。
数が減っていく楽しさと、ピートの変わらない明るさが重なった物語です。
普通なら、大好きなものがなくなれば悲しくなりそうな場面です。
でもピートは、そのたびに残っているものを見て、また歌い始めます。
「なくなったもの」ではなく「今あるもの」に目を向けるところが、ねこのピートらしいですね。
数と引き算を英語で楽しめる
この絵本の大きな特徴は、ボタンが1つずつ減っていくこと。
- 4 – 1 = 3
- 3 – 1 = 2
- 2 – 1 = 1
- 1 – 1 = 0
と、物語そのものが簡単な引き算になっています。
しかも、ボタンが取れるたびに同じ質問が登場します。
読み聞かせでは、答えを言う前に少し止めて、子どもに数えてもらうのもおすすめです。
英語を聞くだけでなく、「次はいくつ?」と一緒に考える時間になります。
この絵本で注目したい英語
How many buttons are left? ―「ボタンはいくつ残っている?」
How many ~?は、「いくつありますか?」と数をたずねる表現です。
ここでは、ボタンがひとつ取れたあとに、「ボタンはいくつ残っている?」と聞いています。
物語の中で何度も繰り返されるので、読み聞かせの掛け合いにも使いやすい表現です。
How many ~?は、数えられるものの数を聞くときに使います。
絵本を読みながら、ボタンだけでなく「How many apples?」「How many cats?」のように身近なものへ広げても楽しめます。
popped off and rolled away ― はじけて取れ、転がっていく
pop offは、この場面ではボタンが「ポンとはじけて取れる」ような動き。
roll awayは、「転がっていく」という意味です。
ボタンがPOP!とはじけ、そのままコロコロ転がっていく様子が目に浮かびます。
popには「ポン!」という音の感じがあり、rollには転がる動きがあります。
読み聞かせでは、声や手の動きをつけると意味が伝わりやすい表現です。
stuff will come and stuff will go ― ものはやって来て、やがて去っていく
stuffは、ここでは「もの」「持ち物」といった意味。
come and goは、直訳すると「来て、行く」。
この絵本では、大切にしているものも、ずっと同じように手元にあるとは限らない、という物語のメッセージにつながっています。
come and goは、人や物、出来事などが「現れては去っていく」というときにも使われます。
ボタンがなくなっても前向きに歌い続けるピートの姿と重なる、作品を象徴する表現です。
読み聞かせ動画で歌と掛け合いを楽しもう
この絵本は、歌と一緒に読むことで楽しさがぐっと伝わります。
最初は動画を見ながら、ボタンが取れるたびに一緒に数えてみましょう。
慣れてきたら、大人が、
と聞き、子どもが、
Three! Two! One!
と答えるだけでも立派な英語のやり取りになります。
ほかのPete the Cat英語絵本も読んでみたい方へ
Pete the Catには、歌や数を楽しめる作品のほか、学校、キャンプ、宇宙など、いろいろなテーマの英語絵本があります。
「次はどれを読もう?」と迷ったときは、シリーズまとめも参考になります。
ねこのピート(Pete the Cat)英語絵本おすすめガイド|初心者はどれから読む?人気作と選び方 →
最後に残っていた「もうひとつのボタン」
シャツのボタンが全部なくなったあと、ピートが下を見て見つけたのは、
belly buttonは「おへそ」。
シャツのボタンは全部なくなってしまったのに、「まだボタンがあった!」というユーモアのあるオチです。
子どもと一緒に読んでいると、ここで笑いが起きやすい場面。
数の勉強だけで終わらず、最後まで物語として楽しめるところも、この絵本の魅力です。
「形あるものはいつかなくなる」と考えてみると
物語の最後に出てくる、ものはやって来て、そして去っていくという言葉。
以前この記事を書いたとき、私はここを読んで『方丈記』の冒頭を思い出しました。
「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。」
もちろん、子ども向けのこの絵本はもっと明るく、ユーモラスに描かれています。
それでも、大切にしていたものがなくなることはある。それでも今あるものを見つけて、また進めばいい。
そんな読み方もできるのが、『Four Groovy Buttons』のおもしろいところです。
「大事にしていたものがなくなったら、どうする?」
「ピートはどうしてまた歌えたんだろう?」
正解を決めずに話してみると、数や英語とはまた違った絵本の楽しみ方ができます。
歌いながら、数も英語も楽しめるねこのピート
『Pete the Cat and His Four Groovy Buttons』は、4つのボタンが少しずつ減っていくシンプルな展開の中に、英語・数・歌・ユーモアが詰まった絵本です。
How many buttons are left?と問いかけながら読めば、子どもも自然に物語へ参加できます。
そして、大好きなボタンがなくなっても歌い続けるピート。
『I Love My White Shoes』と同じように、思い通りにならないことが起きても前へ進む、ねこのピートらしさを味わえる代表作です。
英語絵本を初めて読む子はもちろん、数字や歌が好きな子にもおすすめです。