「騎士」や「ドラゴン」が出てくる冒険物語。そう聞いただけでお子さんの目がキラキラ輝く姿が目に浮かびます。楽しい英語絵本を探しているなら、こんなワクワクするテーマは外せませんよね。
でも、冒険ものの英語絵本は難易度が高そうで不安……という声もよく耳にします。せっかく選んでも、内容が難しすぎて途中で飽きてしまったらもったいない。
そこでおすすめしたいのが、世界中で愛される「Pete the Cat(ねこのピート)」シリーズの1冊、『Sir Pete the Brave(勇者ピート卿)』。騎士に扮したピートがドラゴンの洞窟に乗り込む本格的なストーリーでありながら、「My First I Can Read」レベルで驚くほどシンプルに書かれています。しかも結末には意外な「どんでん返し」があり、親子で会話が弾むこと間違いなし。
実際、我が家でもこの本を読んだときは、ドラゴンの意外な正体に大ウケでした。「もう一回読んで!」というリクエストが止まらなくなる、そんな魅力が詰まった一冊です。
ここでは Sir Pete the Brave の簡単なあらすじのほか、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画や日本語訳などを掲載しています。
絵本『Pete the Cat: Sir Pete the Brave』の基本情報
| タイトル | Pete the Cat: Sir Pete the Brave |
|---|---|
| 著者・イラスト | James Dean |
| 出版社 | HarperCollins |
| 対象年齢(目安) | 4歳〜8歳(My First I Can Read) |
あらすじ
ある国に住む、勇敢な騎士ピート卿。夕食のたびに、レディ・キャリーが奏でる美しいハープの音色に耳を傾けるのが日課です。
ところがある夜、何者かの呪文で全員が深い眠りに落ちてしまいました。翌朝、目が覚めるとレディ・キャリーの姿が見当たりません。「必ず助け出してみせる!」とピート卿は愛馬に飛び乗り、冒険の旅へ出発。
巨大なドラゴンの足跡を追い、湖を越えて暗い洞窟へ。果たしてピート卿は無事に救出できるのでしょうか?ドラゴンの意外な正体と心温まるラストは、親子でほっこりした気分にさせてくれますよ。
英語学習のポイント
冒険に欠かせない「アクション」を表す動詞
この絵本には、騎士の冒険シーンを彩る「rides(乗る)」「climbs(登る)」「rows(漕ぐ)」「slides(滑る)」といった動詞が次々と登場。物語の場面と連動して学べるので、お子さんも直感的に意味を理解しやすいはず。
- “Sir Pete rides a horse and climbs towers.”(ピート卿は馬に乗り、塔に登ります。)
- “Sir Pete can’t fly, but he can row.”(ピート卿は飛べませんが、漕ぐことはできます。)
- “He slides down, down, down the dragon’s back.”(彼はドラゴンの背中をズルズルと滑り降りました。)
「can’t 〜, but he can 〜(〜はできないけれど、〜はできる)」という構造は、日常のちょっとした英会話にも応用できる便利な表現ですね。
感情表現とリズムの良い会話フレーズ
冒険の中でのピートの気持ち(勇気、不安、驚き)が、平易な英語でテンポよく描かれています。登場人物同士のやり取りも短く、真似しやすいものばかり。
- “Oh no,” says Sir Pete the Brave.(「なんてことだ」と勇者ピート卿は言いました。)
- “Sir Pete is scared.”(ピート卿は怖くなりました。)
- “I will save you!” “But I came to save you.”(「私があなたを助けます!」「でも、僕が君を助けに来たんだよ」)
特に「助けに来たつもりが助けられる」というユーモラスな掛け合いは、読み聞かせが盛り上がるポイント。ぜひ親子で役になりきって、掛け合いを楽しんでみてください。
読後に語り合える温かいメッセージ
ねこのピートシリーズの良さは、物語の最後に必ず素敵な教訓が添えられている点にあります。この本でも、ドラゴンの本音とピートの言葉が心に響くはず。
- “I just wanted to sing along,” the dragon sobs.(「僕はただ、一緒に歌いたかっただけなんだ」とドラゴンはすすり泣きました。)
- “You don’t need a great voice to make music,” says Sir Pete. “Just good friends!”(「音楽を作るのに素晴らしい歌声なんていらないんだ。ただ良い友達がいればいいんだ!」)
「見た目で判断しないこと」や「仲間と楽しむことの尊さ」。読み終わった後に「ドラゴン、本当は優しかったんだね」と話し合えば、お子さんの豊かな情緒を育むきっかけになるでしょう。
読み聞かせ動画
日本語訳(全文)
Sir Pete the Brave
勇者ピート卿
Meet Sir Pete, the bravest knight in the land!
この国で一番勇敢な騎士、ピート卿を紹介しましょう!
Sir Pete rides a horse and climbs towers.
ピート卿は馬に乗り、塔に登ります。
At dinner, Sir Pete listens to Lady Callie play the harp.
夕食時、ピート卿はレディ・キャリーが奏でるハープに耳を傾けます。
Lady Callie is awesome!
レディ・キャリーは最高です!
“Bravo,” Sir Pete yells at the end of each song.
「ブラボー!」曲が終わるたびにピート卿は叫びます。
He claps louder than anyone.
彼は誰よりも大きく拍手をします。
One night, while Lady Callie plays beautifully, someone cast a spell.
ある夜、レディ・キャリーが美しく演奏していると、誰かが呪文を唱えました。
And everyone falls asleep, even Sir Pete!
するとみんな眠りに落ちてしまいました、ピート卿までも!
The next morning, Lady Callie is gone!
翌朝、レディ・キャリーがいなくなっていました!
“Oh no,” says Sir Pete the Brave.
「なんてことだ」と勇者ピート卿は言いました。
“I will find Lady Callie and save her. Giddy up!”
「私がレディ・キャリーを見つけ出し、彼女を救ってみせる。さあ、進め!」
Sir Pete falls in a hole!
ピート卿が穴に落ちました!
The hole is a dragon’s footprint!
その穴はドラゴンの足跡でした!
“Follow the footprints!”
「足跡を追うんだ!」
Sir Pete says to his horse.
ピート卿は馬に言いました。
The footprints stop!
足跡が途切れています!
Where did the dragon go?
ドラゴンはどこへ行ったのでしょう?
Sir Pete looks up…
ピート卿は見上げました……
… and sees the dragon flying across the lake with Lady Callie and her harp!
……すると、レディ・キャリーとハープを連れて湖を飛び越えていくドラゴンが見えました!
Sir Pete can’t fly, but he can row.
ピート卿は飛べませんが、漕ぐことはできます。
Across the lake he goes!
彼は湖を渡っていきます!
Sir Pete sees a dragon cave.
ピート卿はドラゴンの洞窟を見つけました。
He has to go inside, but it is very dark.
中に入らなければなりませんが、そこはとても暗いです。
Then he hears music.
その時、音楽が聞こえてきました。
He must save Lady Callie.
レディ・キャリーを助け出さなくてはなりません。
He won’t be scared.
彼は怖がりません。
He finds a harp.
彼はハープを見つけました。
But no Lady Callie.
でもレディ・キャリーはいません。
Sir Pete will not give up.
ピート卿は諦めません。
He climbs the highest hill.
彼は一番高い丘に登ります。
He looks around for Lady Callie.
彼はレディ・キャリーがいないか辺りを見渡します。
Then he hears a loud growl.
その時、大きな唸り声が聞こえました。
Sir Pete is scared.
ピート卿は怖くなりました。
The hill starts to move!
丘が動き始めました!
Sir Pete is on the dragon’s back!
ピート卿はドラゴンの背中の上にいたのです!
Sir Pete knows what to do!
ピート卿はどうすればいいか分かっています!
He slides down, down, down the dragon’s back.
彼はドラゴンの背中をズルズル、ズルズルと滑り降りました。
The dragon sees Pete and roars!
ドラゴンはピートを見つけ、咆哮しました!
“Sir Pete!” says Lady Callie.
「ピート卿!」レディ・キャリーが言いました。
“I will save you!”
「私があなたを助けます!」
“Save me,” says Sir Pete.
「私を助けるだって」とピート卿は言いました。
“But I came to save you.”
「でも、私が君を助けに来たんだよ」
Sir Pete and Lady Callie start to argue.
ピート卿とレディ・キャリーは言い合いを始めました。
The dragon starts to cry.
ドラゴンが泣き始めました。
“I just wanted to sing along,” the dragon sobs.
「僕はただ、一緒に歌いたかっただけなんだ」ドラゴンはすすり泣きました。
“I did not want to hurt anyone.”
「誰も傷つけるつもりなんてなかったんだ」
“I have an idea,” said Sir Pete.
「いい考えがある」とピート卿は言いました。
“Will you give us a lift?”
「僕たちを乗せていってくれないか?」
The dragon flies Sir Pete and Lady Callie home.
ドラゴンはピート卿とレディ・キャリーを家まで送っていきました。
Everyone is happy to see them.
みんな彼らに会えて大喜びです。
“You don’t need a great voice to make music,” says Sir Pete.
「音楽を作るのに、素晴らしい歌声なんていらないんだ」とピート卿は言います。
“Just good friends!”
「ただ良い友達がいればいいんだ!」
The dragon joins the song.
ドラゴンも歌に加わりました。
Three cheers for Lady Callie and for Sir Pete the Brave!
レディ・キャリーと勇者ピート卿に万歳三唱!
まとめ
騎士とドラゴンの冒険物語が大好きなお子さんに、この『Pete the Cat: Sir Pete the Brave』は自信を持っておすすめできる1冊。
「My First I Can Read」レベルの平易な英語でありながら、物語の緊張感やユーモア、それから「相手の本質を知ること」「友情の尊さ」という深いテーマがしっかりと描かれています。
特に、ドラゴンが実は「ただ一緒に歌いたかっただけ」だったと判明する結末は、お子さんの心に温かい余韻を残すはず。「本当の勇気ってなんだろう?」と親子で語り合う、そんな豊かな読み聞かせ体験をぜひ楽しんでみてください。
騎士とドラゴンのワクワクする冒険、ピートと一緒に今すぐ出かけてみませんか?