キッチンの片隅でお鍋のフタをスプーンで叩いて遊ぶ子どもを見て、つい「うるさいからやめなさい」と言ってしまった経験はないでしょうか。
忙しい夕方の時間帯など、家事で手いっぱいのときは特に、その音がお母さんやお父さんにとってストレスに感じられてしまうこともあります。しかし、彼らにとってはそれこそが、身の回りのものを音に変えて遊ぶクリエイティブな時間の始まりなのかもしれません。
今回ご紹介する英語絵本『Music is in Everything』は、そんな日常の音に隠された面白さを教えてくれる作品です。グラミー賞を複数回受賞しているレゲエアーティスト、ジギー・マーリーが手がけた本作は、身近にあるすべてのものが音楽になり得るということを教えてくれます。
ここでは、Music is in Everythingのあらすじのほか、英語学習のポイント、読み聞かせ動画などを掲載しています。
『Music is in Everything』の基本情報
| タイトル | Music is in Everything |
|---|---|
| 著者 | Ziggy Marley |
| イラスト | Ag Jatkowska |
| 出版社 | Akashic Books |
| 対象年齢(目安) | 0〜8歳 |
あらすじ
物語の主人公は、おうちの中にいる家族や、周りを取り囲む自然たちです。キッチンでは鍋やフライパンが音を立て、お米を入れた自家製シェイカーが軽快な音を響かせます。
外に目を向ければ、風に揺れて踊る木々や、空から降り注ぐ雨粒、川のせせらぎがそれぞれのテンポで呼吸しているのが聞こえてくるでしょう。
特別な楽器を用意しなくても、手を叩き、足を踏み鳴らすだけで、そこはもう立派なコンサート会場に早変わりします。おじいちゃんやおばあちゃん、親戚たちも加わり、家族みんなで台所に集まってリズムを刻む様子は、見ているだけでこちらの体も動き出しそうな温かさに満ちています。海や鳥たちの歌声、そして人々の笑い声まで、世界は音であふれていて、私たちはその中に生きているのだと優しく語りかけてくれるかのようです。
英語学習のポイント
① 「〜はどこにでもある」を伝える “… is in everything”
この表現は、”everything”(すべてのこと・もの)の中に何かが含まれている、あるいはどこにでも存在している様子を表すフレーズです。
- is in everything → 〜はどこにでもある、〜の中にある
- Music is in everything. → 音楽はどこにでもあるよ。
- Love is in everything you do. → あなたのすることすべてに愛がこもっているね。
② 「〜に耳を澄ませる」を促す “Listen to the …”
単に「聞こえる(hear)」のではなく、意識して「耳を傾ける」ときに使います。
- Listen to the … → 〜に耳を澄ませて、〜を聞いて
- Listen to the ocean sing. → 海の歌に耳を澄ませてごらん。
- Listen to the birds, they sing. → 鳥たちが歌っているのを聞いてみて。
③ 「〜しながら〜に加わる」を表す “Join us in … as we …”
“Join us in [場所/活動]”で「仲間に加わる」となり、”as we [動作]”で「私たちが〜するのと同時に」という状況を同時に表現できる便利なフレーズです。
- Join us in … as we … → 一緒に〜しながら〜に加わる
- Join us in the kitchen as we make our rhythm. → キッチンに来て、一緒にリズムを刻もう。
- Join us in the park as we play soccer. → 公園に来て、一緒にサッカーをしよう。
読み聞かせ動画のご紹介
日本語訳(全文)
まとめ
家事の手を少しだけ止めて、子どもたちの「即興演奏」に耳を傾けてみるのもいいかもしれません。
ただの騒音に聞こえていたキッチンの音が、にぎやかなコンサートの始まりに変わるはずです。この絵本は、忙しい日々のなかにあふれる小さな音たちを愛おしく感じさせてくれる、そんな一冊です。
ジギー・マーリーの歌うレゲエのリズムに乗せて、親子で自由に体を揺らしてみてはいかがでしょうか。