こんにちは。お子さんが他人の家庭の様子を見て、「あっちの家はいいな」「どうしてうちはダメなの?」とかワガママを言うことありませんか?
親としては子どもの健康や安全を考えて「ダメ」と言っているのに、なかなか理解してもらえないと困ってしまいますよね。私の家庭でも、お友達の家でのびのび過ごす姿を見て「うちももっと自由にさせたらいいのかな」と少し揺らいでしまうことがあります。
そんな「他人の芝生が青く見える子どもの気持ち」に優しく寄り添いながら、最後には「自分の良さ」にしっかりと気づかせてくれる名作絵本の続編を見つけました。それが、今回ご紹介する『It’s Better Being a Bunny』です。ここでは『It’s Better Being a Bunny』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
絵本『It’s Better Being a Bunny』の基本情報
| タイトル | It’s Better Being a Bunny |
|---|---|
| 著者・イラスト | Marilyn Sadler(著) / Tim Bowers(イラスト) |
| 出版社 | Random House Books for Young Readers |
| 対象年齢(目安) | 3歳〜7歳 |
あらすじ
ウサギの主人公ピージェーは、朝からアイスクリームを食べたり、木からぶら下がったりしたいお年頃です。ところが、安全や健康を気にするママは「ダメ」の一点張りで、何一つ自由にやらせてくれません。
そこでピージェーは、なんでも自由にさせてくれるブタの友達ポッツの家に遊びに行きます。大好物のアイスを好きなだけ食べ、木から逆さにぶら下がり、さらには大迫力の怖い映画まで見にいくピージェーでした。
「ブタになる方がいいや!」と大喜びのピージェーでしたが、お腹が痛くなったり、怖い夢を見てしまったりします。やりたい放題の生活を経験した彼が、最後に選んだ「自分の姿」とはどのようなものだったのでしょうか。
英語学習のポイント
日常会話でも大活躍する頻出熟語「as long as」
ポッツのママが自由に物事を許可する場面で、「as long as」という表現が何度も繰り返し登場します。これは「〜する限りは」「〜ならいいよ」という、特定の条件を提示する際に使われる表現です。
これをおうち英語の視点で優しく表現するなら、「ここをちゃんと約束して守ってくれるなら、やってもいいよ」と、お約束事をする時の便利なスイッチのような言葉となります。具体的な例を挙げると、夕方に「宿題を片付けるなら、ゲームをしてもいいよ」とお子さんとおうちのルールを決めるような場面にぴったりです。以下の例文のように、日常でもとても使いやすいフレーズとなっています。
You can play video games as long as you finish your homework.
宿題を終わらせるなら、ゲームをしてもいいですよ。
We can go to the park as long as it doesn’t rain.
雨が降らない限りは、公園に行けますよ。
子どもの成長に寄り添う表現「would not let him…」
本文の冒頭でピージェーのママが「would not let him eat…」や「would not let him hang…」と、行動を制限する場面が描かれています。ここで使われている「let」は「〜させる(許可する)」という動詞で、今回は「would not」と合わさっています。
これを分かりやすくいうと、「どうしても〜させてくれなかった」という意味の、ルールやママの強い思いを表す言い回しです。日常の具体例に置き換えると、夕食前にお菓子を食べたいと子どもがどれだけ泣き叫んでも、お母さんが心を鬼にして「絶対にダメ」と拒否するような状況を思い浮かべると、この言葉の持つちょっと頑固なニュアンスがよく分かります。
読み聞かせ動画
日本語訳(全文)
P.J. Funny Bunny was having a bad day.
ピージェー・ファニー・バニーはついていない一日を過ごしていました。
His mom would not let him eat ice cream for breakfast.
ママが朝ごはんにアイスクリームを食べさせてくれなかったのです。
“You could get a tummy ache,” she said.
「お腹が痛くなるかもしれないでしょ」とママは言いました。
She would not let him hang upside down from a tree.
ママは木から逆さ吊りになってぶら下がるのも許してくれませんでした。
“You could fall and hurt yourself,” she said.
「落ちて怪我をするかもしれないでしょ」とママは言いました。
And when he wanted to see a scary movie with Potts Pig, she would not let him go.
そして、ポッツ・ピッグと一緒に怖い映画を見に行きたいと言ったときも、ママは行かせてくれませんでした。
“You could have a bad dream,” she said.
「怖い夢を見るかもしれないでしょ」とママは言いました。
P.J.’s mom would not let him do anything.
ピージェーのママは何一つさせてくれません。
The next day, P.J. went to Potts Pig’s house to play.
次の日、ピージェーはポッツ・ピッグの家に遊びに行きました。
His mom let him do everything.
ポッツのママは何でもさせてくれました。
“Can we have ice cream for lunch?” P.J. asked Potts’ mom.
「お昼ごはんにアイスクリームを食べてもいい?」とピージェーはポッツのママに聞きました。
“As long as you don’t eat too much,” she said.
「食べすぎなければいいわよ」とママは言いました。
P.J. and Potts ate two big bowls of figgy piggy ice cream.
ピージェーとポッツは、イチジク入りのピギー・アイスクリームを大きな器で2杯も食べました。
“Can we hang upside down from a tree?” P.J. asked.
「木から逆さ吊りになってぶら下がってもいい?」とピージェーは聞きました。
“As long as you are careful,” she said.
「気をつけるならいいわよ」とママは言いました。
“If only mom could see me now!” shouted P.J.
「今こそママに僕を見てほしいよ!」とピージェーは叫びました。
“Can we go see a scary movie today?” P.J. asked.
「今日は怖い映画を見に行ってもいい?」とピージェーは聞きました。
“As long as Polly goes with you,” she said.
「ポリーも一緒に行くならいいわよ」とママは言いました。
“Cool,” said P.J.
「やったね」とピージェーは言いました。
He liked Potts’ sister.
彼はポッツのお姉ちゃんが好きだったのです。
P.J. was excited.
ピージェーはワクワクしていました。
“It’s better being a pig,” he said.
「ブタになる方がいいや」と彼は言いました。
P.J. and Potts bought two super-sized popcorns.
ピージェーとポッツは特大サイズのポップコーンを2つ買いました。
They bought two super-sized candy bars.
特大サイズのキャンディバーを2つ買いました。
They bought two super-sized drinks.
特大サイズのドリンクを2つ買いました。
Then they found two seats in the front row.
それから2人は最前列に席を見つけました。
“I hope it’s scary,” said P.J.
「怖いやつだといいな」とピージェーは言いました。
The lights dimmed.
照明が暗くなりました。
Everyone was quiet.
みんな静かになりました。
The movie started.
映画が始まりました。
“This is spooky,” whispered Potts.
「これ薄気味悪いね」とポッツがささやきました。
“I’m not scared,” said P.J.
「僕は怖くないよ」とピージェーは言いました。
“Whoa!” said P.J.
「うわあ!」とピージェーは言いました。
“Yikes!” said Potts.
「ひえっ!」とポッツは言いました。
“Eeeeek!” screamed P.J.
「キャーーー!」とピージェーは悲鳴を上げました。
“Eeeeek!” screamed Potts.
「キャーーー!」とポッツは悲鳴を上げました。
P.J. and Potts ran home as fast as they could!
ピージェーとポッツは全力で走って家に帰りました!
“It was a scary movie!” Potts told his mom.
「怖い映画だったよ!」とポッツはママに言いました。
“It was too scary,” cried P.J.
「怖すぎたよ」とピージェーは泣き言を言いました。
It was time for P.J. to go home.
ピージェーが家に帰る時間になりました。
His mom came to pick him up.
ママが彼を迎えにやってきました。
“I ate too much ice cream, popcorn, and candy,” he told her.
「アイスクリームとポップコーンとキャンディを食べすぎちゃったんだ」と彼はママに言いました。
“You poor little bunny,” she said.
「かわいそうな私のかわいい子」とママは言いました。
That night, P.J. went to bed with his lights on and his eyes open.
その夜、ピージェーは電気をつけたまま、目を開けた状態でベッドに入りました。
But when P.J. finally fell asleep, he dreamed about Scary Larry!
しかし、ピージェーがようやく眠りについたとき、彼は「怖いラリー」の夢を見てしまったのです!
“Eeeeekkk!” Screamed P.J. when he woke up.
「ギャーーー!」ピージェーは目を覚ましたとき、悲鳴を上げました。
“I had a bad dream,” P.J. cried.
「怖い夢を見たんだ」とピージェーは泣きました。
Then P.J. told his mom and dad about Scary Larry.
それからピージェーはママとパパに「怖いラリー」について話しました。
“I’m sorry I didn’t listen to you,” said P.J.
「言うことを聞かなくてごめんなさい」とピージェーは言いました。
Mom and dad tucked P.J. into bed.
ママとパパはピージェーに布団を掛けてあげました。
He was so happy to be home.
彼は家にいられて本当に幸せでした。
“It was fun being a pig,” said P.J.
「ブタになるのも楽しかったけどね」とピージェーは言いました。
“…but it’s better being a bunny!”
「……でも、やっぱりバニーになる方がいいや!」
まとめ
今回は、名作の続編『It’s Better Being a Bunny』の魅力をご紹介しました。
他人の家庭のルールがとても魅力的に見えるのは、子どもの世界ではとても自然なことですね。それでも、実際にそれを体験してみることで、我が家のルールの温かさや「そのままの自分」の心地よさに気づく過程が、主人公ピージェーの姿を通して優しく描かれています。
英語を楽しく学ぶのと同時に、子どもが「自分は自分のままでいいんだ」と安心できるようなメッセージを届けてくれる一冊ではないでしょうか。ぜひ今夜、優しい声で読み聞かせの時間を楽しんでみてくださいね。