「この絵本、テンポが良さそうだけど、どう読めば子供にウケるかな?」
「ネイティブの発音やリズムを動画で確認してから読み聞かせしたい」
そんな風に思っている英語育児中のパパ・ママにおすすめなのが、『Bad Kitty Does Not Like Video Games』です。この絵本は、現代っ子なら誰もが共感する「ビデオゲーム」がテーマ。ゲームに夢中になりすぎて周りが見えなくなってしまうBad Kittyの姿は、まるで我が子そのもの!と思わず笑ってしまいます。
セリフの掛け合いが軽快で、擬音語もたくさん出てくるので、コツさえ掴めば読み聞かせがもっと楽しく、盛り上がる一冊になりますよ。
ここでは『Bad Kitty Does Not Like Video Games』の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。
絵本『Bad Kitty Does Not Like Video Games』の基本情報
| タイトル | Bad Kitty Does Not Like Video Games |
|---|---|
| 著者・イラスト | Nick Bruel(ニック・ブリュエル) |
| 出版社 | Roaring Brook Press |
| 対象年齢(目安) | 4歳〜8歳 |
あらすじ
Bad Kittyは今、ビデオゲームに夢中。ウサギがニンジンを集めるゲームを、なんと5時間もやり続けています。見かねた飼い主は、「ゲームをやめなさい!外で遊んで、絵を描いて、本を読みなさい」と命令します。
しぶしぶ従うKittyですが、頭の中はゲームのことでいっぱい。外遊びも、お絵かきも、すべてゲームのキャラクター(ウサギとニンジン)になりきって適当に済ませようとします。ところが、最後に無理やり読まされた「本」の内容が、意外にもエキサイティングで…?
デジタルな遊びとアナログな遊び、どちらも楽しいと気づかせてくれる現代的な寓話です。
英語学習のポイントと読み聞かせのコツ
3. 「If… Then…」はプログラミングの基礎?
飼い主が使う “If you play outside…, then you can play your video game.”(もし外で遊んだら、その時はゲームをしていいよ)という構文。これは単なる条件提示ですが、実はプログラミングの基礎である「IF-THEN(もし〜なら、こうなる)」論理そのものです。
ゲーム好きな子には「これはゲームを作る時の呪文(コード)と同じだよ」と伝えてみましょう。「If you brush your teeth…(もし歯を磨いたら…)」と親が言いかけ、子供に「Then…?(どうなる?)」と考えさせるゲームをすると、論理的思考と英語力が同時に育ちます。
日常で使える「指示出し」フレーズ
親が子供に行動を促す表現の宝庫です。「〜しなさい(命令形)」だけでなく、「〜しなければならない(have to)」という表現が繰り返し登場します。
- Stop playing this game.(このゲームをやめなさい。)
- You have to do something else.(他のことをしなきゃいけないよ。)
- You have to play outside first.(最初に外で遊ばなきゃダメ。)
つなぎ言葉「First, Then, Now」
物語の構成自体が、順序立てて物事を説明する練習になっています。「まず(First)これをして、次に(Then)これをして、そうすれば今(Now)これをしてもいいよ」という論理的な話し方のリズムを意識して読んでみましょう。
- First, Kitty draws a picture…(まず、キティは絵を描いて…)
- But then, Kitty draws…(でもその次に、キティは…)
- Now you can play your video game again.(さあ、これでまたゲームをしていいよ。)
読み聞かせ動画
日本語訳(全文)
Kitty loves this video game.
This is her favorite video game.
It’s about a bunny who jumps over fances and grabs carrots.
キティはこのビデオゲームが大好きです。
これは彼女のお気に入りのビデオゲームです。
フェンスを飛び越えて、ニンジンをつかむウサギの話です。
boing boing boing
Kitty has been playing this game for five hours.
boing boing
ボインボインボイン
キティはこのゲームを5時間やっています。
ボインボイン
Stop playing this game. Kitty!
You have to do something else.
このゲームをやめてください。キティちゃん!
他のことをしなくちゃいけないの。
If you play outside, draw a picture, and read a book, then you can play your video game again.
外で遊んだり、絵を描いたり、本を読んだりしたら、またゲームをしていいんだよ。
No Kitty! You have to play outside first.
Kitty does not want to play outside.
Kitty wants to play her video game.
キティちゃんはダメ! まず外で遊ばないと。
キティは外で遊びたくないんだ。
キティはビデオゲームをしたいのです。
Now that she is outside,
Kitty pretends she is a bunny.
Kitty is very good at jumping. jump!
今、彼女は外にいる。
キティはウサギになったつもりでいます。
キティはジャンプがとても上手です。ジャンプ!
Kitty pretends the leaves are carrots.
Kitty is very good at grabbing. grab!
キティは葉っぱをニンジンに見立てています。
キティはつかむのがとても上手です。ガシッ!
jump jump jump grab! jump grab! jump grab!
that was fun!
ジャンプ・ジャンプ・グラブ! ジャンプ・ジャンプ・グラブ!
楽しいね!
Now Kitty wants to play her video game.
No, Kitty! You have to draw a picture first.
Kitty does not want to draw a picture.
Kitty wants to play her video game.
今、キティちゃんはテレビゲームをしたいそうです。
だめだよ、キティちゃん!まず絵を描かなくちゃ。
キティは絵を描きたくありません。
キティはビデオゲームをしたいのです。
First Kitty draws a picture of a bunny grabbing carrots.
But then Kitty draws a monster bunny grabbing monster carrot.
まずキティちゃんが描いたのは、ニンジンをつかんでいるウサギの絵。
でも、次にキティちゃんが描いたのは、モンスターのニンジンをつかんでいるモンスターのウサギです。
That is a good drawing!
Now Kitty wants to play her video game.
いい絵ですねー。
今、キティはビデオゲームをやりたがっています。
No Kitty! You have to read a book first.
Kitty does not want to read a book.
Kitty wants to play her video game.
だめだよ、キティちゃん!まず本を読まないとね。
キティは本を読みたがりません。
キティはビデオゲームをしたいのです。
The book is about a bunny who sneaks into a garden to grab carrots.
Oh no! There is a farmer! The farmer chases the bunny!
この本は、ウサギが庭に忍び込んでニンジンを取ってくるという話です。
やだ、お百姓さんがいる! 農夫はうさぎを追いかける!
EEK! WHEW!
That was an exciting book!
イーク! ワーッ!
エキサイティングな本だった!
You played outside. You drew a picture.
You read a book. Now you can play your video game again, Kitty.
外で遊んだね。絵を描いた。
本を読んだね。これでまたテレビゲームができるね、キティちゃん。
Kitty does not like video games.
キティはテレビゲームが好きではありません。
まとめ
『Bad Kitty Does Not Like Video Games』は、ゲームが大好きな現代の子供たちにとって、共感しながらも「他の遊びも楽しいかも?」と気づかせてくれる貴重な一冊です。
「ゲームやめなさい!」と叱る代わりに、この絵本を開いて「Bad Kittyって面白いね」と親子で笑い合ってみてはいかがでしょうか?
動画で発音を確認しつつ、ぜひお家での英語タイムに取り入れてみてくださいね。