「大きい・小さい」だけじゃない!英語絵本『Big Dog...Little Dog』で学ぶ楽しい対比表現

「大きい・小さい」だけじゃない!英語絵本『Big Dog…Little Dog』で学ぶ楽しい対比表現

こんにちは!

自分とは好みも性格も、なにもかも正反対なのに、なぜかとても気が合う友人はいませんか?お互いの違いを笑い合えたり、自分にない部分に惹かれたり。そんな凸凹コンビの友情って、なんだかとても素敵ですよね。

今日は、そんな「正反対」がテーマの、心温まる英語絵本『Big Dog…Little Dog』をご紹介します。大きな犬と小さな犬の友情を通して、違いを受け入れることの楽しさや、物事をシンプルに捉えるヒントが見つかるかもしれません。

ここでは「Big Dog…Little Dog」の簡単なあらすじの他、文中に出てくる日常の英語表現、おすすめの読み聞かせ動画のご紹介や日本語訳などを掲載しています。

お話のあらすじ

大きな犬のフレッドと、小さな犬のテッド。二人は大の仲良しですが、その生活は何もかもが正反対です。

フレッドは大きくて、いつもお金持ち。テッドは小さくて、いつだってお金がありません。雨の中を歩けば、フレッドはずぶ濡れで、テッドは傘の下で濡れません。フレッドが緑色のペンキを好きな一方で、テッドは赤色が好き。乗っている車も、運転のスピードも、好きな楽器だって違います。

それでも二人はいつも一緒。ある日、そんな正反対の二人が山へ旅行に出かけます。一日中遊んで、夜にはホテルに泊まることに。もちろん、フレッドは上の階の大きな部屋、テッドは下の階の小さな部屋です。

ところが、その夜、二人は全く眠ることができませんでした。ベッドが「大きすぎる」フレッドと、「小さすぎる」テッド。この困った問題を、二人はどうやって解決するのでしょうか?そこに現れた一羽の鳥が、とてもシンプルな解決策を教えてくれます。

Big Dog…Little Dog (Beginner Books)

英語学習のポイント

この絵本は、対義語がたくさん出てくるので、言葉を覚えるのにぴったりです。今回は、日常会話でもすぐに使える便利なフレーズを2つ選んでみました。

all day long

これは「一日中ずっと」という意味の、とてもよく使われる表現です。物語の中では、フレッドとテッドがそれぞれスケートとスキーを一日中楽しむ場面で使われています。

「for a long time(長い間)」のように漠然とした時間ではなく、「朝から晩までずっと」というニュアンスを伝えたい時に便利です。例えば、「休みの日は一日中ずっと寝ていました」と言いたい時は、「I slept all day long on my day off.」のように使えます。シンプルで覚えやすいですよね。

None at all

「昨夜は眠れましたか?」というフレッドの問いに、テッドは「None at all, Fred!」と答えます。これは、「全くない」「少しも~ない」という強い否定を表す決まり文句です。

「Did you get any sleep?(少しは眠れた?)」という質問に対して、ただ「No」と答えるよりも、「いや、一睡もできなかったんだ!」という気持ちがぐっと伝わってきます。何か質問されて「全くありません」と答えたい時、例えば「Do you have any questions?」に対して「None at all.」と返せると、とても自然に聞こえますよ。

読み聞かせ動画のご紹介

日本語訳

Fred was big.
フレッドは大きかった。

Ted was little.
テッドは小さかった。

Fred always had money.
フレッドはいつもお金を持っていました。

Ted never had money.
テッドはお金を持っていませんでした。

When they walked in the rain, Fred was wet… and Ted was dry.
彼らが雨の中を歩いたとき、フレッドは濡れていました…そしてテッドは乾いていました。

 

They both liked music.
彼らは両方とも音楽が好きだった。

Fred played the flute.
フレッドはフルートを演奏しました。

Ted played the tuba.
テッドはチューバを演奏しました。

 

When they had dinner, Fred ate the beets.
彼らが夕食をとったとき、フレッドはビートを食べました。

 

When they painted the house, Fred used green paint.
彼らが家を塗ったとき、フレッドは緑色のペンキを使いました。

Ted used red.
テッドは赤を使用しました。

 

One day Fred and Ted went away in their cars.
ある日、フレッドとテッドは車で立ち去りました。

Fred went in his green car.
フレッドは彼の緑の車に乗りました。

Ted went in his red car.
テッドは赤い車に乗った。

 

Fred drove his car slowly.
フレッドはゆっくりと車を運転した。

Ted drove his car fast.
テッドは車を速く運転した。

 

They came to a sign.
彼らは看板に来ました。

The mall.
モール。

The zoo.
動物園。

The beach.
ビーチ。

The mountains.
山脈。

Pittsburgh
ピッツバーグ

“Where should we go?” Asked Fred.
“どこに行けばいいですか?” フレッドは尋ねた。

“To the mountains,” said Ted.
「山へ」とテッドは言った。

 

When they got to the mountains,
彼らが山に着いたとき、

Ted skied all day long.
テッドは一日中スキーをしました。

Fred skated all day long.
フレッドは一日中スケートをしました。

 

When they stopped, Fred was cold.
彼らが立ち止まったとき、フレッドは寒かった。

Ted was warm.
テッドは暖かかった。

 

By night both of them were very sleepy.
夜になると二人ともとても眠くなりました。

“Look!” Said Fred.
「見て!」 フレッドは言った。

“A small hotel!”
「小さなホテル!」

 

Fred’s room was upstairs.
フレッドの部屋は2階にありました。

Ted’s room was downstairs.
テッドの部屋は階下にありました。

“Good night, Ted.
「おやすみなさい、テッド。

Sleep well,” said Fred.
よく眠れ」とフレッドは言った。

“Good night, Fred.
「おやすみなさい、フレッド。

Sleep well,” said Ted.
よく眠れ」とテッドは言った。

 

But they did not sleep well.
しかし、彼らはよく眠れませんでした。

Upstairs, Fred thumped and bumped and tossed and turned.
二階で、フレッドはぶつかり、ぶつかり、投げ、向きを変えました。

Downstairs, Ted moaned and groaned and crashed and thrashed all over the bed.
階下で、テッドはうめき声を上げてうめき声を上げ、墜落し、ベッドのいたるところにぶつかりました。

 

When morning came, Fred called Ted.
朝が来ると、フレッドはテッドに電話しました。

“Let’s take a walk,” Fred said to Ted.
「散歩しましょう」とフレッドはテッドに言った。

“We can walk and talk,” said Ted to Fred.
「私たちは歩いて話すことができます」とテッドはフレッドに言いました。

 

They walked uphill.
彼らは上り坂を歩いた。

They walked downhill.
彼らは下り坂を歩いた。

They made tall talk.
彼らは背の高い話をした。

They made small talk.
彼らは小さな話をした。

“Did you get any sleep last night, Ted?”
「昨夜は眠りましたか、テッド?」

“None at all, Fred!”
「まったくねむれない、フレッド!」

 

“My bed is too little!”
「私のベッドは小さすぎます!」

“My bed is too big!”
「私のベッドは大きすぎます!」

“What can we do about it, Ted?”
「テッド、それについて何ができる?」

“I don’t know, Fred.”
「わからない、フレッド。」

 

“I know what to do!” said the bird.
「私は何をすべきか知っています!」 鳥は言った。

“Ted should sleep upstairs and Fred should sleep downstairs!”
「テッドは2階で寝、フレッドは下で寝るべきです!」

“The bird’s got the word.”
「鳥は言葉を知っています。」

“Back to bed!” Yelled Ted.
「ベッドに戻る!」 怒鳴られたテッド。

“Back to bed!” Yelled Fred.
「ベッドに戻る!」 怒鳴ったフレッド。

 

“It’s downstairs for me!” Yelled Fred.
「私は階下です!」 怒鳴ったフレッド。

“It’s upstairs for me!” Yelled Ted.
「私は2階です!」 怒鳴られたテッド。

Ted jumped into the little bed upstairs.
テッドは二階の小さなベッドに飛び込んだ。

And Fred jumped into the big bed downstairs.
そしてフレッドは階下の大きなベッドに飛び込んだ。

 

Ted slept all day long in the cozy little bed.
テッドは居心地の良い小さなベッドで一日中眠りました。

And Fred slept all day long in the cozy big bed.
そしてフレッドは居心地の良い大きなベッドで一日中眠りました。

 

“Well, that was easy to do.
「まあ、それは簡単でした。

Big dogs need big beds.
大きな犬には大きなベッドが必要です。

Little dogs need little beds.
小さな犬には小さなベッドが必要です。

Why make big problems out of little problems?”
なぜ小さな問題を大きな問題にするのか?”

最後に

というわけで、今回は『Big Dog…Little Dog』をご紹介しました。

自分と違う誰かと一緒にいると、時にはぶつかったり、悩んだりすることもあるかもしれません。でも、この絵本のフレッドとテッドを見ていると、違いがあるからこそ世界は面白くて、お互いに補い合えるのだと気づかされます。

そして、一見すると複雑で大きな問題に見えることも、視点を少し変えるだけで、鳥が教えてくれたように「なんだ、そんなことか」と思えるくらい簡単な解決策が見つかるのかもしれません。そんな軽やかな気持ちにさせてくれる、素敵な一冊でした。