英語絵本を自分で読んでみたい。
そう思ったとき、最初の一冊は意外と大事です。
知らない単語や長い文章ばかりでは、ページを開くこと自体が少し大変。でも、短い英文をひとつ読めると、「あ、分かった」が次のページにつながります。
『Pete the Cat and the Tip-Top Tree House』は、My First I Can Readの一冊。
英文は短めで、似た形の文も繰り返し登場します。
そして物語も分かりやすい。
ピートが作った小さなツリーハウスを、友だちみんなでどんどん大きくしていきます。
ところが、大きくすればするほど楽しくなると思っていたのに、最後にちょっとした問題が。
「読めた」という感覚と、物語のオチの両方を楽しめるPeteの一冊です。
絵本の基本情報
| タイトル | Pete the Cat and the Tip-Top Tree House |
|---|---|
| 著者・イラスト | James Dean |
| 出版社 | HarperCollins |
| 対象年齢(目安) | 3〜5歳 |
| レベル | My First I Can Read |
お話のあらすじ
ピートは自分でツリーハウスを作り、友だちを遊びに呼びます。
ところが、みんなが集まってみると少し狭い。
それならもっと大きくしよう。
キャリーやマーティたちも手伝い、ツリーハウス作りがどんどん広がっていきます。
タワーを作り、ゲームセンターを作り、さらにボウリング場、造波プール、映画館、スケートパーク、クライミングウォール、アイスリンクまで。
気づけば、とんでもなく豪華なツリーハウスの完成です。
いよいよパーティーが始まります。
ピートは友だちをそれぞれ違う遊び場へ案内しますが、ここでみんなが気づきます。
同じツリーハウスに来たのに、全員バラバラ。
せっかく集まったのに、一緒に遊べていません。
そこでみんなは下のジャングルジムへ。
最後にピートがうれしく思ったのは、豪華な設備そのものではなく、ツリーハウスが友だちを集めてくれたことでした。
大きくすれば、もっと楽しくなる?
最初のツリーハウスは、みんなで入るには少し小さめ。
そこでピートたちは、大きくします。
まだ足りない。
もっと作ります。
ゲームセンター、ボウリング場、プール、映画館……。
子どもなら「そんなツリーハウス欲しい!」となりそうなものばかり。
作っている途中は、みんな一緒です。
ところが完成したあと、広いツリーハウスの中で友だちは一人ずつ別の場所へ。
建物は立派になったのに、遊び方はバラバラになってしまいます。
みんなが来た目的は、それぞれ好きな施設で一人で遊ぶことではなく、友だちと一緒に遊ぶこと。豪華なツリーハウスを作ったあとに、物語が「一緒に遊ぶ楽しさ」へ戻ってくるところがおもしろい一冊です。
読みながら「自分ならツリーハウスに何を作る?」「みんなで遊ぶなら何がいい?」と話を広げても楽しめます。
自力読みに取り組みやすいポイント
『Pete the Cat and the Tip-Top Tree House』は、長い説明文より、短く分かりやすい英文が中心です。
たとえば、
主語のあとに動作が続くシンプルな形。
さらに、
のように似た文が繰り返されます。
一度パターンが分かると、次のページで「これも読めそう」と予想しやすくなる構成です。
最初から全部を日本語に訳そうとせず、知っている単語や絵を手がかりに読み進めるくらいで十分。
親子で一緒に読んだあと、短い一文だけ子どもに任せてみるのもよさそうです。
ツリーハウスにできた場所を英語で見てみよう
ピートたちのツリーハウスには、普通の家にはまず入らないような施設が次々と登場します。
ゲームセンター|arcade
arcadeは、ゲーム機などが並ぶ「ゲームセンター」。
ピートたちは最初にゲームで遊べる場所を作ります。
ボウリング場|bowling alley
bowling alleyは「ボウリング場」。
alleyには細い通路という意味もありますが、bowling alleyでボウリングをする施設を表します。
造波プール|wave pool
waveは「波」、poolは「プール」。
人工的に波を作るwave poolです。
映画館|movie theater
movie theaterは「映画館」。
アメリカ英語でよく使われる表現です。
スケートパーク|skate park
スケートボードなどを楽しむ場所がskate park。
日本語でもそのまま使われるので覚えやすい単語です。
クライミングウォール|climbing wall
climbは「登る」。
壁を登って楽しむ設備がclimbing wallです。
アイススケートリンク|ice rink
rinkは、スケートなどをするためのリンク。
ice rinkで「アイススケートリンク」になります。
これだけの施設がひとつのツリーハウスに入っているのも、Peteらしいスケール感です。
この絵本で注目したい英語
Do you want some help?|手伝おうか?
ツリーハウスを大きくし始めたピートに、キャリーが声をかける場面。
Do you want some help?は「手伝おうか?」「手伝いが必要?」という申し出です。
相手が困っているときや、一人で何かをしているときに使える表現。物語の中でも、ここからみんなで作る流れが始まります。
Can I help too?|僕も手伝っていい?
今度はマーティも参加。
Can I ~?は「~してもいい?」と許可を求める形です。
ここではhelp tooなので、「僕も手伝っていい?」。
それに対するピートの返事はSure!。「もちろん!」という短いやり取りなので、親子で役を分けて読むのにも向いています。
We came to play with each other.|一緒に遊びに来たんだ
豪華なツリーハウスが完成したあとに出てくる一文。
each otherは「お互いに」。
みんな同じツリーハウスにいるのに、それぞれ別の施設で一人ずつ遊んでいます。「友だちと一緒に遊びに来た」というこの言葉が、物語の方向を変えるきっかけになります。
brought us all together|みんなを一緒にしてくれた
最後のピートの言葉。
bring ~ togetherは「~をひとつに集める」「一緒にする」。
ツリーハウスはどんどん大きくなりました。でもピートが最後に喜んだのは、ボウリング場でもプールでもなく、友だちみんなが集まったこと。この物語の締めくくりにぴったりの表現です。
ピートたちのツリーハウス作りを追ってみよう
小さなツリーハウスからスタート
ピートが作ったツリーハウスへ、友だちが遊びに来ます。
楽しそうですが、みんなで入るにはちょっと狭い。
それなら直せばいい。
ピートはすぐに、もっと大きなツリーハウスを作り始めます。
「手伝おうか?」で仲間が増える
まずキャリーが、
続いてマーティも、
一人で始めたツリーハウス作りが、少しずつみんなのプロジェクトへ変わっていきます。
作業しているこの場面こそ、実はみんながいちばん一緒にいる時間です。
どんどん豪華になるツリーハウス
パーティーをするなら、もっと楽しいものを。
ゲームセンター、ボウリング場、造波プール、映画館、スケートパーク、クライミングウォール、アイスリンク。
「木の上に本当に全部入るの?」と突っ込みたくなるほどの豪華さです。
ページをめくるたびに施設が増えていくので、次は何ができるのか予想する楽しさもあります。
完成したのに、みんな一人ぼっち
待ちに待ったパーティー。
ところがピートは、一人をボウリング場へ、一人を映画館へ、一人をスケートパークへと案内していきます。
そして気づくと、
みんな一人ぼっち。
遊ぶ場所はたくさんあるのに、友だち同士で遊べていません。
そこで全員がジャングルジムへ集まります。
巨大なツリーハウスを作った末に、最後はみんな同じ場所へ。
このオチが、シンプルだけどよくできています。
読み聞かせ動画
施設の名前や、みんなでツリーハウスを作る会話は、声で聞くとさらにテンポが分かりやすくなります。
ほかのPete the Cat英語絵本も読んでみたい方へ
Pete the Catには、自分で読み始めたい子に取り組みやすいI Can Readシリーズがたくさんあります。
テーマや読みやすさから次の一冊を選びたいときは、シリーズまとめも参考になります。
ねこのピート(Pete the Cat)英語絵本おすすめガイド|初心者はどれから読む?人気作と選び方 →
まとめ
『Pete the Cat and the Tip-Top Tree House』は、短い英文と繰り返しが多く、英語絵本を自分で読み始めたい子にも取り組みやすい一冊です。
Do you want some help?
Can I help too?
Sure!
短く、そのまま使いやすい会話もたくさん。
さらに、arcade、bowling alley、wave pool、movie theaterなど、場所の英語も物語の中で覚えられます。
でも、この本のおもしろさは語彙や読みやすさだけではありません。
みんなで力を合わせて巨大なツリーハウスを完成させたのに、パーティーが始まると全員一人ぼっち。
最後はまた同じ場所へ集まります。
「すごい遊び場があること」と「友だちと一緒に遊ぶこと」。
その違いまで、Peteらしい軽いお話の中で楽しめる一冊です。