学校の教科書や昔の英語教育で、こんな風に習いませんでしたか?
「How are you?(元気?)」
「I’m fine, thank you. And you?(元気です、ありがとう。あなたは?)」
文法的には正解ですが、実はネイティブの会話、特に子供たちの日常会話で、毎回このフレーズを使うことはほとんどありません。
毎回「I’m fine…」と答えていると、まるでロボットのように聞こえてしまうことも…。
今回は、教科書通りの定型文を卒業して、「子供が自分の今の気持ちを自然に伝える」ための挨拶パターンをご紹介します。
「元気!」「お腹すいた」「眠い」など、リアルな返事を覚えると、英語のキャッチボールがもっと楽しくなりますよ!
そもそも「I’m fine」は使っちゃダメなの?
結論から言うと、間違いではありませんが、ニュアンスに注意が必要です。
●”I’m fine.” の本当のニュアンス
日本語の「元気です」というよりは、「(問題ないから)大丈夫です」「結構です」という、少しドライで事務的な響きになることがあります。
親しい親子や友達同士で「元気?」と聞かれて「問題ありません」と答えると、ちょっとよそよそしいですよね。

子供らしい、明るく自然な会話にするなら、これから紹介する表現を使ってみましょう!
定番はこれ!「元気だよ」の自然な言い換え
ネイティブの子供たちが一番よく使う、基本の「元気だよ」です。まずはここからアップデートしましょう。

- “I’m good!”(元気だよ!)
一番の定番です。「調子いいよ」という明るいニュアンスで、大人も子供も毎日使います。迷ったらこれでOK! - “I’m great!”(すごく元気!)
Goodよりもテンションが高い時。「絶好調!」という感じで、大きな声で言えるとGoodです。 - “I’m happy!”(ハッピーだよ!)
小さなお子さん(幼児〜低学年)におすすめ。「今の気分」を素直に伝える可愛い表現です。
正直に言ってみよう!「ネガティブ・気分別」の返事
子供はいつでも元気いっぱいとは限りませんよね。
「How are you?」は挨拶ですが、直訳すると「調子はどう?」です。
お腹が空いていたり、眠かったりする時は、正直に自分の状態を伝えるのが英会話の第一歩です。
●生理現象を伝える(子供あるある)
- “I’m hungry.”(お腹すいた〜)
学校やお出かけから帰ってきた時の定番ですね。ここから「Can I have a snack?(おやつ食べていい?)」と会話が繋がります。 - “I’m sleepy.”(眠いよ〜)
朝起きた時や、遊び疲れた時に。あくびをしながら言ってみましょう。 - “I’m tired.”(疲れちゃった)
たくさん遊んだ後や、習い事の後に。
●その他の気分
- “Not bad.”(悪くないよ/まあまあかな)
特別良くもないけど悪くもない時。ちょっと大人びた、クールな表現です。 - “I’m sad.”(悲しいの)
喧嘩した時や叱られた時。英語で感情を伝えられたら、親としても「What happened?(どうしたの?)」と聞いてあげやすくなりますね。
「And you?」はもう卒業!相手に聞き返すフレーズ
自分の調子を答えたら、相手(親やお友達)にも聞き返したいですよね。
「And you?」でも通じますが、もう少し会話っぽくスムーズにするなら、この2つがおすすめです。
- “How about you?”(あなたは?)
リズムが良く、相手への関心が伝わる自然な聞き返し方です。 - “You?”(あなたは?)
さらに短く、カジュアルに。家族や親友同士なら、語尾を上げて「Good. You?」だけで十分通じます。
親子で実践!毎日の挨拶ロールプレイ
それでは、今日からお家でできる「挨拶の練習」をしてみましょう。
朝起きた時や、学校から帰ってきた時に試してみてください。
シーン①:朝の挨拶(眠い時)

親: “Good morning! How are you?”
(おはよう! 調子はどう?)
子: “I’m sleepy… How about you?”
(眠いよ〜… ママ/パパは?)
親: “I’m good! Let’s eat breakfast.”
(元気だよ! 朝ごはん食べようか。)
シーン②:帰宅後の挨拶(お腹がすいた時)
親: “Welcome back! How are you today?”
(おかえり! 今日の調子はどう?)
子: “I’m hungry!”
(お腹すいた!)
親: “Okay, wash your hands first.”
(わかった、まずは手を洗ってね。)
まとめ:挨拶は「心のバロメーター」
「I’m fine」という定型文を卒業すると、英語の挨拶がただの儀式ではなく、「お互いの今の状態を確認するコミュニケーション」に変わります。
子供が「I’m happy!」と言えば一緒に喜び、「I’m tired」と言えば休ませてあげる。
英語での挨拶を通じて、そんな親子のやり取りを楽しんでみてくださいね。
まずは明日の朝、「I’m good!」から始めてみましょう!